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歴史

起源

Cadence は 2015 年、Uber の Seattle オフィスで作り始められた。Maxim Fateev と Samar Abbas が合流して作ったもので、2 人とも以前から同じ問題に取り組んでいた。AWS Simple Workflow Service と Azure Durable Task Framework である。Cadence はその durable execution の発想を、別のスタックでセルフホスト型のシステムとして再実装した (ia40 インタビュー)。

コードは 2017 年に OSS 化された。README は今もこのプロジェクトを "open-source platform since 2017" と記している (README.md:8)。GitHub リポジトリの作成日は 2017-02-21 である。Uber 内部ではゼロから 3 年で約 100 ユースケースに成長し、HashiCorp / Coinbase / DoorDash などの外部企業が採用した (ia40 インタビュー)。

年表

マイルストーン
2015Fateev と Abbas が Uber Seattle で Cadence を開始 (ia40)。
2017OSS 化。GitHub リポジトリ作成は 2017-02-21 (README.md:8)。
2019創業者 2 人が Uber を離れ Temporal を創業、Cadence を fork (Amplify Partners)。
20252025-05-22 に CNCF Sandbox 受理 (CNCF)。
2026最新の安定リリース v1.4.0 を 2026-02-27 に公開。

どう進化したか

このプロジェクト史上最大の分岐は文字通り fork だった。2019 年、オリジナルの創業者 2 人が Uber を離れて Temporal を創業し、Cadence のコードベースを fork した (Amplify Partners)。Temporal はワイヤフォーマットを Thrift から protobuf へ、トランスポートを独自 RPC から gRPC へ移行し、MIT ライセンスで配布している。共通の系譜は今も Cadence ツリーの中に見える。ソースファイル冒頭には、ソフトウェアの一部の著作権を Temporal Technologies に帰属させる行が残っている (service/history/engine/engineimpl/start_workflow_execution.go:2)。

Cadence は Uber の管理下にとどまり、Apache-2.0 プロジェクトとして進化を続けた。Go モジュールパスは今も github.com/uber/cadence のままで (go.mod:1)、これは元の所有者の名残である。一方 GitHub organization は現在 cadence-workflow になっている。

2025 年 5 月、Uber は Cadence を CNCF に寄贈し、Sandbox プロジェクトとして受理された (Uber Blogcncf/sandbox issue #368)。リポジトリは cadence-workflow GitHub organization へ移り、コミュニティチャットは CNCF Slack ワークスペースの #cadence-users チャンネルへ移った。

現在地

Cadence は中立ホストを持つ CNCF Sandbox プロジェクトであり、4 名の Technical Steering Committee と複数のメンテナによって運営されている (MAINTAINERS.md)。ビルドは Go 1.24 を使う (go.mod:3)。最新の安定リリースは v1.4.0 (2026-02-27) で、その上に v1.4.1-prerelease31 のような prerelease タグが切られている。プロジェクトは公式 Go / Java SDK と Web UI を別リポジトリとして提供し、ここで扱うサーバエンジンが現在も活発に開発される中核である。