はじめに
コミット
2ce1174(タグv9.0.0-beta.2.pre近傍) のソースで検証済み。ビルドコマンドは Unix 系ホストを想定。
前提
ビルドツールチェインはリポジトリの AGENTS.md に記載されている。
gitrustup(プロジェクトはrust-toolchain.tomlで nightly を固定。channel はnightly-2026-01-30)makecmake(gRPC に必要)awkprotoc(protocol buffer コンパイラ)- C++ コンパイラ。gcc 5+ または clang (gRPC に必要)
稼働中の TiKV クラスタには Placement Driver (tikv/pd の pd-server) も必要である。TiKV は単体では動かない。
インストール
サーバをソースからビルドする。Makefile がツールチェインを固定しフラグを設定するので、cargo を直接叩くより Makefile を優先する。
git clone https://github.com/tikv/tikv.git
cd tikv
make buildmake build はデバッグバイナリを、make release は最適化済みバイナリを生成する。サーババイナリは cmd/tikv-server、運用 CLI は cmd/tikv-ctl から作られる。
最初の動く構成
最短の実クラスタは、ループバックインターフェース上の PD 1 台と TiKV 1 台である。TiKV は起動時に PD へ登録するので、PD を先に起動する。
ステップ 1: 単一ノードの Placement Driver を起動する。client URL のデフォルトはポート 2379。
pd-server --name=pd1 \
--data-dir=pd1 \
--client-urls="http://127.0.0.1:2379" \
--peer-urls="http://127.0.0.1:2380"ステップ 2: TiKV ノードを起動し、PD を指す。
tikv-server --pd-endpoints="127.0.0.1:2379" \
--addr="127.0.0.1:20160" \
--data-dir=tikv1TiKV のリッスンアドレスのデフォルトはポート 20160。ここからクライアントライブラリ (client-rust・client-go・client-java・client-python) または TiDB 経由で読み書きする。
動作確認
運用 CLI で PD 経由にクラスタを問い合わせる。
tikv-ctl --pd 127.0.0.1:2379 cluster正常なクラスタはクラスタ ID を表示する。PD が 127.0.0.1:20160 のアドレスに store を報告していることで、TiKV プロセスの登録も確認できる。
次に読むもの
マルチノード配置・HA・TLS・保存時暗号化・監視・チューニングは公式 TiKV ドキュメントに従う [10]。本番クラスタでは、各バイナリを手動で起動するのではなく、プロジェクトのツールチェイン経由の配置が文書化されている。
出典
- [4] tikv/tikv README
- [10] TiKV Documentation