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歴史

起源

Fluid は 2020 年に南京大学・Alibaba Cloud・Alluxio コミュニティの共同プロジェクトとして始まった。Kubernetes 上のクラウドネイティブな計算と、リモートのオブジェクトストアや分散ファイルシステムにあるデータとのギャップを埋めることが狙いだった。最初のリリース v0.1.0 は 2020-08-30 に公開された (releasesCNCF blog)。

解こうとした課題はこうだ。AI や分析ジョブは同じ大規模データセットを何度も読むのに、Kubernetes はストレージを静的なマウントとして扱う。Fluid の答えは、データセットを自前のキャッシュ・ライフサイクル・スケジューリングヒントを持つ Kubernetes オブジェクトにすることだった。

年表

マイルストーン
2020プロジェクト発足。最初のリリース v0.1.0 (2020-08-30)。
2021CNCF Sandbox 入り (CNCF プロジェクトページは受理日を 2021-04-28 と記載)。
2024CNCF 2024 Technology Landscape Radar で "Adopt" 区分。
2025リリース v1.0.8 (2025-10-31) が ThinRuntime 経由で 3FS / Curvine ストレージ対応を追加。
2026CNCF Incubating へ昇格 (CNCF プロジェクトページ: 2026-01-08、告知 2026-03-24)。

どう進化したか

Fluid は Alluxio 中心の単一オペレータから、マルチエンジンのフレームワークへ育った。Runtime 抽象は今や Alluxio・JuiceFS・JindoCache・Vineyard・EFC をカバーし、加えてサードパーティが自前のキャッシュやストレージを差し込める汎用の ThinRuntime を持つ。v1.0.8 リリースは ThinRuntime を使って 3FS と Curvine を追加した。これは毎回新しい組み込みエンジンを必要とせず、拡張モデルが意図通り機能していることを示す (CNCF blog)。

キャッシュにとどまらず、スコープはデータ操作にも広がった。DataLoad (プリフェッチ)・DataBackupDataMigrateDataProcess といった専用 CRD (api/v1alpha1/) が、Fluid を「キャッシュをマウントする」ものから、データセットを移動・準備する小さなプラットフォームへ変えた。

現在地

Fluid は 2026 年 1 月時点で CNCF Incubating プロジェクトである (CNCF プロジェクトページ)。CNCF の告知は昇格時点で 28 リリースと約 1.9k の GitHub スターを挙げている (CNCF blog)。最新タグは v1.0.8 (2025-10-31)。ガバナンスの役割 (committer・maintainer) はリポジトリの GOVERNANCE.md に記載されている。