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歴史

起源

ZITADEL は、2019 年にスイス St. Gallen で創業した CAOS AG が開発した。創業者は Florian Forster (CEO)、Fabienne Bühler、Maximilian Panne ら、identity / インフラ出身者 (About ZITADEL)。GitHub リポジトリの作成日は 2020-03-16 (GitHub repo metadata)。

掲げた目標は、Auth0 の開発者体験と Keycloak のセルフホスト自由度を両立させ、マルチテナンシーを後付けではなく初期からの第一級の設計性質にすること。これを実現するために Go とイベントソーシングのアーキテクチャを選んだ (About ZITADEL)。スイス本拠であること自体も、金融・医療・行政向けのデータ主権の訴求点になっている。

年表

マイルストーン
2019CAOS AG をスイス St. Gallen で創業 (About)
2020GitHub リポジトリを 2020-03-16 に作成 (repo metadata)
2022Seed の後、Nexus Venture Partners リードで $9M の Series A (Floodgate 参加)。当時「150 社以上」「10k+ stars」を主張 (Series A)
2025v3 (2025-03-31): ライセンスを Apache-2.0 から AGPL-3.0 へ変更し、CockroachDB サポートを廃止して PostgreSQL に一本化 (v3 announcement)
2026main 上で活発にリリース。タグ v4.15.2 を 2026-06-17 に公開 (repo)

どう進化したか

決定的な転換は 2025 年 3 月の v3 で、2 つの大きな変更を同時に行った。第一に、未払いの商用再利用から守るためライセンスを Apache-2.0 から AGPL-3.0-only へ変更。一方で生成された gRPC client コードに copyleft が伝播しないよう、proto/ 定義と SDK は寛容なライセンスのまま残した (Moving to AGPLLICENSING.md)。第二に、CockroachDB サポートを廃止し PostgreSQL を唯一のサポート DB とした。既存の v2.x CockroachDB 構成は 2025-09-30 までメンテナンスのみの扱いとされた (Key Changes in Version 3)。

各ラウンドを通じた累計調達額は約 $15.5M (Series A)。コードベースには backend/v3/ 配下に進行中の次世代バックエンドも見え、main.go は既にその instrumentation を import している。完成したリライトというより、継続中の内部再構築だ。

現在地

ZITADEL は頻繁にリリースしており、2026 年半ばには v4 系のポイントリリースが続き、リポジトリには v5.0.0-base の version タグも存在する。開発は会社主導 (旧 CAOS AG、現 ZITADEL) で、中立的な財団ガバナンスを求めず、dual-license の商用自走モデルを採る。メンテナはこれを Keycloak の 2023 年 CNCF incubation 入りと明確に対比し、自走する OSS を自らの道として説明している (Open Source in the AI Era)。