歴史
起源
このプロジェクトの起点は、Docker が 2015 年に開始し後に CNCF へ寄贈した Notary だ。Docker Content Trust (DCT) としても提供されたこの第一世代は、The Update Framework (TUF) をベースにサーバとクライアントを分けた構成だった。現行の Notary Project 仕様は実装していない (source 3、source 10)。
後継 (当初は "Notary v2" と呼ばれた) は 2019 年 12 月にマルチベンダ WG として発足し、Docker / Microsoft / Google / Amazon が参加した。狙いは TUF ベース v1 の具体的な制約の解消だ。署名がレジストリ間で可搬でない、1 イメージ 1 署名のみ、コンテナイメージ以外の OCI アーティファクトに署名できない、という 3 点である (source 10)。
年表
| 年 | マイルストーン |
|---|---|
| 2015 | Docker が Notary を開始。後に CNCF へ寄贈し Notary v1 / Docker Content Trust となる (source 10) |
| 2017 | Notary Project が CNCF に Incubating として受理 (source 2) |
| 2019 | "Notary v2" マルチベンダ WG が発足 (source 10) |
| 2021 | 新設計の alpha (source 10) |
| 2023 | メジャーリリース。名称が "Notary Project"、ツール名が "Notation" に (source 5) |
| 2025 | 2 回目のセキュリティ監査が完了 (source 2) |
どう進化したか
最も大きな転換は、署名保管を TUF サーバ方式からレジストリ自身に OCI Referrer として保存する方式へ変えたことだ。これが署名のレジストリ間ポータビリティと、1 アーティファクトに複数署名を可能にした (source 10)。"Notary v2" の呼称は 2023 年のメジャーリリースで廃止され、現在は総称が "Notary Project"、CLI が "Notation" だ (source 5)。
Docker Content Trust の廃止が新設計の採用を後押ししている。Azure Container Registry は 2025-03-31 に DCT の廃止を開始し、2028-03-31 の完全削除を予定、代替として Notary Project 署名を案内する (source 6)。
現在地
安定最新リリースは v1.3.2 (2025-04-27) で、main ブランチは v2.0.0-alpha.1 の開発線を進める (internal/version/version.go:18)。module パスは github.com/notaryproject/notation/v2。ガバナンスは公開された Notary Project GOVERNANCE 文書、CNCF Slack の #notary-project チャンネル、定例コミュニティミーティングで運営される (source 11、source 1)。2 回目のセキュリティ監査は 2025 年に完了した (source 2)。