採用事例・エコシステム
誰が使っているか
リポジトリに ADOPTERS.md は無く、検証可能な本番採用の出典も見つからなかった。そのため、このディープダイブでは名前付きの本番採用組織を挙げない。捏造するくらいなら、こう明記する方がましだ。
README は企業名を挙げているが、それは本番リファレンスではなくコントリビュータの所属としてだ。「Tencent、intel、ByteDance、Ant Group、Kanzhun、Purple Mountain Laboratories、Dmall、KuGou、Futu、WeBank、QQ Music、37Games からの 30+ のコントリビュータ」と記している (README)。メンテナは Tencent、Intel、Purple Mountain Laboratory に所属する (MAINTAINERS.md)。これらは開発リソースの出所であって、本番利用の証拠ではないと捉えるべきだ。
採用のシグナル
2026-06-28 時点で、GitHub はおおよそ次を報告している:
| シグナル | 値 | 出典 |
|---|---|---|
| Stars | 1,440 | repo metadata |
| Forks | 208 | repo metadata |
| Open issues | 70 | repo metadata |
| Contributors | ~48 | contributors |
| Releases | 計 28、最新 v0.18.1 (2025-08-13) | releases |
Clusternet は 2023-03-07 に CNCF の Sandbox 成熟度で受理された (CNCF Projects、申請 cncf/sandbox#10)。
エコシステム
Clusternet は README のコア機能にある通り、周辺のいくつかのツールと連携する (README):
- Helm は OCI (Open Container Initiative) チャートを含め、HelmChart と HelmRelease CRD を通じて組み込まれている。
- Cluster API で作られたクラスタは自動登録できる。
- マルチクラスタサービスは
mcs-api(Kubernetes multi-cluster Services API) を使う。 - 監視は Prometheus と Grafana で動く。
- クラスタ間ネットワークは Submariner、Istio、Linkerd を使える。
client-goラッパー (src/examples/clientgo) と、kubectl krew install clusternetで入れるkubectlプラグイン (src/README.md:79) がプログラム的アクセスと CLI アクセスをカバーする。
代替候補
Clusternet は他の CNCF マルチクラスタプロジェクトと同じ領域にある。差別化点はネットワーク寄りだ。NAT 越しでも親から子に到達できるようにする逆方向 WebSocket トンネルと、既存マニフェストをそのまま流せる shadow API がそれにあたる (Palark blog)。
| 代替 | 違い |
|---|---|
| Karmada | 配布とスケジューリングが中心。Clusternet はクラスタ間 kubectl プロキシも第一級機能として扱う。 |
| Open Cluster Management | placement とポリシーに寄った hub-and-agent モデル。Clusternet は Kubernetes スケジューラフレームワークと shadow API に依る。 |
| KubeVela | Open Application Model に基づくアプリケーションデリバリ。Clusternet は素の Kubernetes オブジェクトと kubectl により近い。 |
| KubeStellar | 別のマルチクラスタ構成管理プロジェクト。binding と transport のモデルが異なる。 |